レーザーカッターは、木材やアクリル、金属を切断したり彫刻したりできる強力なDIYツールです。家庭用の新しいDIYツールとして、3Dプリンターと並んで普及しつつありますが、どれを選べばいいかわからない方も多いと思いますので選び方とおすすめ製品を紹介します。
レーザー方式の違い
家庭用の場合は、ダイオードレーザーかCO2レーザーのほぼ2択になります。
CO2レーザーの方が高出力で高速ですが、装置も大型で高価です。よって、家庭用としては、小型かつ安価で入手可能なダイオードレーザーが主流です。最近は、高出力化しており、CO2レーザーには劣るものの、家庭用としては十分満足できるようになってきていますので、迷っている方は、ダイオードレーザーの製品を選択すればOKです。
方式 | 概要 | 家庭用 |
---|---|---|
ダイオード レーザー | 半導体レーザーとも呼ばれ、電流を流すことでレーザー光を発生させる方式 出力は弱いが小型で他の方式に比べ安価 | ◎ |
CO2 レーザー | 炭酸ガスレーザーとも呼ばれ、CO2ガスを媒体にレーザー光を発生させる方式 ダイオードレーザーに比べ出力が大きく、高速だが、装置も大型になる | 〇 |
ファイバー レーザー | 光ファイバーを媒体にレーザー光を発生させる方式 | △ |
YAG レーザー | イットリウム・アルミニウム・ガーネット (Yttrium Aluminum Garnet) で構成された固体を媒体としたレーザー方式 | × |
ダイオードレーザーの強さと加工能力の関係
レーザー出力が高いほど彫刻や切断能力が高くなり、対応できる材料の種類や厚さが増えます。一方で、高出力ほどレーザー光の照射サイズが大きくなってしまい精度が低下してしまうデメリットもあります。よって、目的や予算に合わせて選択する必要があります。
価格帯で分けると1W以下、5W、10W、20W以上の4パターンに分けられます。
レーザー強度 | 1W以下 | 5W | 10W | 20W以上 |
彫刻 精度 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
彫刻 対応材料 | 〇 (木材、皮革、アクリルなど) ※10wクラスは金属等も部分的に対応可 | ◎ (金属、石、木材、アクリル、 皮革、ガラス、セラミック) ※金属への着色加工(酸化焼付)ができる | ||
切断 | × | × | △ | ◎(金属はオマケ程度) |
価格 | ~5万 | ~10万 | ~15万 | 15万~ |
金属など様々な材料に対応したい方、切断したい方は、20W以上の製品を選択しましょう!!
※レーザーカッター使用時は発熱、発煙および匂いが発生します。導入を検討される方は、トラブルにならないようにご注意ください。
レーザーカッター購入時の必需オプション
回転台
平面ではなく、ボトルやグラスなどの曲面を彫刻する際に、必要になるのが回転台です。各レーザーカッターのメーカーからオプションとして提供されているので、製作の幅を広げたい方はセットで購入しましょう。
(出所)Xtool
エアアシストポンプ
レーザーカッターを使っていると、特に木材では、切断時のすす(煙)が材料に付着して切断面の見栄えが低下します。エアアシストポンプによって、空気を送り込み、すすの付着を防止しつつ、材料の切断面の温度を下げ、高温による歪みや変色を防止することができます。
(出所)Xtool
ハニカムパネル(ハニカムボード)
材料を置くテーブルには、ハニカムパネル(ハニカムボード)があると便利です。木材加工の場合、切断時のすす(煙)が切断面だけではなく裏面に付着することがありますが、ハニカムパネルを下に敷くことで通気性が良くなり、仕上がりが改善されます。
おすすめのダイオードレーザーカッター紹介
金属等の幅広い材料に対応可能な10Wクラス以上をおすすめします。予算に余裕がある方は、20Wクラス以上の方がコスパ的にもGoodです。こういうツールは安物買いの銭失いになりやすいので、レーザー出力の低い安価なものに手を出すと後悔する可能性大です。思い切って高出力品を購入しましょう。
xTool D1 Pro 10W /20W (加工可能サイズ:430 x 390mm)
xToolはレーザーカッターのトップブランドです。D1 Pro シリーズは、ユーザ数が圧倒的に多いので、使い方など参考になる情報を比較的に入手しやすいです。
購入するときは、回転台、エアアシストポンプ、ハニカムパネルのセット購入をおすすめします!
ORTUR LU3-20A 20W (加工可能サイズ:400 x 400mm)
こちらの製品はエアアシストポンプが標準搭載されています。
回転台とハニカムパネルをセットで購入しても、xToolよりはかなり安価になっており、15万程度で購入可能です。
SCULPFUN S30 Pro Max 20W (加工可能サイズ:410 x 400mm)
こちらの製品もエアアシストポンプが標準搭載されています。価格も15万程度で比較的安価です。
加工エリア延長オプションを購入すると加工可能サイズが935 x 905 mmまで拡大されます。
NEJE 3 MAX V2 E80 24W+ (加工可能サイズ:790×470mm)
こちらの製品は標準でも加工可能サイズが非常に大きいのが特徴です。また、レーザーも24Wと強力、回転台、ハニカムボード、エアアシストポンプセットで約13.5万でコスパ良しです。
延長オプション(790×1030mm)まで含めた全部入りセットは、約15万!!圧倒的なコスパです!!
まとめ
多種多様な材料、曲面対応、彫刻から切断まで至れり尽くせりの20Wクラス レーザーカッターが15万円程度で購入できる凄い時代になっています。家庭用の新しいDIYツールとして、3Dプリンターとともに導入してみてはいかがでしょうか?